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風景写真の原点に戻る旅
ネパール ヒマラヤ ジョムソン街道
~ムクティナート寺院へ

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2013年12月、長年の念願だったネパールに行ってきました。

メインの目的地は、
ヒマラヤの山々に囲まれたジョムソン街道と、
ヒンズー教とチベット仏教の巡礼の聖地ムクティナート寺院です。

タイのバンコクから、飛行機で首都のカトマンズに入り、
翌日、また飛行機でポカラに着き、
ポカラからさらに小型の飛行機に乗って、
8000m級の山の麓の谷にある、
ジョムソンという町まで行きました。

ここは、標高約2700m。
目的地のムクティナート寺院は、標高3800m。

一気に登ると高山病になってしまいます。
高山病は、単に頭が痛くなるだけのものではなく、
重度の高山病は死んでしまいます。

なので、高地順応をするために、
ジョムソンから少し谷を下ったところにある、
ナウルコッド村にある
マウンテンロッジに2泊しました。

ジョムソン街道というのは、
カリ・ガンダキ川という谷を流れる川に沿った道で
昔、チベットとインドを結ぶ交易路でした。

ジョムソンとナウルコッド村の間には、
マルファという村があります。
ここには、河口慧海記念館があります。

河口慧海という人は、明治時代の僧侶で、
梵語・チベット語の仏典を求めて
日本人で初めて、チベットに入った人で
「日本の三蔵法師」とも言われている人です。
チベットへ向かう準備のため、
マルファ村でしばらく滞在していたということで、
彼が暮らしていた部屋がそのまま残されていました。

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カリ・ガンダキ川沿いの道は、
ダートの砂利道で、途中、川を横切ったりするので、
ジープのような車でないと進む事ができません。

ナウルコッド村は、世界で7番目に高い
ダウラギリ(8167m 世界第7位)と、
ニルギリ(6940m)の山々が目の前に迫ってくる
大迫力の場所にあります。

高地に体を慣らすために、
一日半、近くにあるセコン湖という
小さな湖まで、山歩きをしたり、
ナウルコッド村から見える山々の写真を撮ったりしました。

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そして、その翌日、
今回のメインの目的地、ムクティナート寺院まで、
ジョムソン街道を通って一気に向かいました。

両側に見える壮大な山々は、
今まで見てきたどんな風景よりも壮大で、
地球の営みを肌で感じる場所でした。

また、12月なので、緑色の植物は、針葉樹くらいで、
花も何もない、ひたすら荒涼とした大地です。

途中、カグベニという集落から、
道は東へ曲がり、川沿いの道から、
一気に標高があがり、山の中腹にある
ムクティナート寺院(3798m)に向かいました。

そこまでの絶景は、圧巻でした。
想像をはるかに越えるスケールの、
曲がりくねった地層。
この世界最高峰の地が、
その昔ここは海の底で、
ユーラシア大陸と、インド大陸がぶつかり合って
競り上がってできた地形だということが
よく分かります。
遠くにムスタン王国の深く高い山々が連なっています。

この場所は、森林限界をとっくに過ぎて、
周囲は砂漠のような景観が連なっているのに、
ムクティナート寺院の周囲だけは、
なぜか大きな樹木が威勢良く林立していて、
寺院は、樹々に囲まれていました。

本当に不思議な場所です。
その寺院で、動向したお坊さんと一緒に、
般若心経を唱えて参拝したあと、
帰途につきました。

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ヒマラヤの映像なんて、
テレビでも本でも、いくらでも目にすることはありますが、
やはり、実際にその場所に立ってみると、
そのスケール感に圧倒されてしまいます。

この広大で巨大な大自然の風景を、
どのように写真に撮ればいいのか、
最初はかなり戸惑いました。

これまで、いったいどれだけの写真家が
この地の写真を撮ってこられたことでしょう。

どのように撮っても、
個性のある写真なんて、
撮りようがないように思えました。

でも、この地に立ったら、
そんな大きな存在の風景の前には、
「自分の個性」などというものは、
まったく意味のない、ゴミのようなものに思えてきました。

私が、普段から生徒さんたちにお教えしているように、
奇をてらわず、そのまま受け入れて、
そのまま素直に丁寧に撮ればいい、
という考えに至りました。

たとえそれが、どこかで見た事がある写真と同じだったとしても構わない、
むしろ、他の人と違うように撮ろうとがんばったところで、
この風景の前には、まったく無意味だということです。

風景写真で、最も大切なことは、
『その場所に行って、その場所に立つ』
ということです。

風景写真家として、
これほどの風景の場所に立つ事ができた、
ということ自体が、自分にとっては大変な出来事ですし、
この地に立って、
写真の基本に立ち戻って、
素直にストレートな撮り方をする、ということは、
私の写真人生にとって、大変意義深いものでした。

このヒマラヤの地で、風景写真の原点に
立ち戻ることができた、ということです。

私にとっては、ここでの写真が、
0(ゼロ)地点になるでしょう。

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撮影に使用した機材は、
カメラ
Canon EOS 5D Mark II

レンズ
EF24-105mm f/4L IS USM
EF70-200mm f/2.8L USM

三脚、レリーズ

という、かなりシンプルな機材です。
フィルターは使いません。

たった2本のズームレンズで、
これだけのバリエーションを撮ることができるということを、
見てみてください。

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この旅で、
たくさんの写真を撮ってきましたが、
皆さんに見てもらう為に
「旅と風景の写真講座」やフェイスブックなどで、
紹介していっても、3年くらいかかりそうです。

そういう訳にもいきませんので、
この行程で撮影した中から、
400枚を選んで、皆様に
まとめて一気にご覧いただくことにいたしました。

写真展をやるにしても、写真集を作るにしても、
400枚の写真を出すことは、まずありません。
頑張っても50~100枚程度でしょう。

そこで、これらの400枚の写真を
まとめて、皆様にダウンロードしていただき、
私が見て来た風景を見て頂くことで、
この旅行を疑似体験していただけたらと思います。

ただし、
「旅と風景の写真講座」の作例のように、
一枚一枚について、解説はつきません。

ダウンロードした写真を、フォルダに入れて、
パソコンでスライドショーのように見て頂いてもいいですし、
一枚ずつじっくり見て頂いても構いません。

講座のサイトのように、ブログ形式にせずに、
写真を直接ダウンロードしていただく方法を採用したのは、
ぜひ、パソコンの画面いっぱいに大きくして、
この雄大な風景を堪能していただきたいからです。

大きくして見ていただけるように、
画像の大きさは、1800×1200ピクセルと、
大きめのサイズにしています。

足下の石ころまでも、きっちり写っています。
その場の臨場感を感じていただけることでしょう。

また、
「旅と風景の写真講座」と違う点ですが、
講座のほうは、各地で撮った写真から、
皆様の参考になりそうな事例としての
写真のセレクトをしていますが、

今回のこの作品集は、
そのような基準でセレクトしていません。
私が3日間に、一つの地域で
純粋に私の作品として撮影したものを
大量に見て頂くということです。

一つの旅程の中で、次々にシャッターを切った写真ですが、
それぞれに思い入れがあります。
これらの作品を、まだ、展覧会などで出す前に、
皆さんに見ていただきたいと思っています。

でも、せっかく、大量の作品を見ていただくわけですから、
構図や光の当たり方なども注意深く見て頂きたいと思います。

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さらに、
皆様の写真撮影の参考になるように、
全ての写真に撮影データをお付けいたしました。

例)
ファイル名 pic323322.CR2
カメラ機種名 Canon EOS 5D Mark II
ファームウェア Firmware Version 2.1.2
撮影日時 13/12/05 20:30:30(←日本時間)
撮影モード 絞り優先AE
Tv(シャッター速度) 1/50
Av(絞り数値) 10.0
測光方式 評価測光
露出補正 -2/3
ISO感度 200
ISO感度自動設定 オフ
レンズ EF24-105mm f/4L IS USM
焦点距離 58.0mm
画像サイズ 5616×3744
画質(圧縮率) RAW
ストロボ 非発光
FEロック オフ
ホワイトバランス 太陽光
AFモード マニュアルフォーカス
ピクチャースタイル ユーザー設定3(風景)

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こちらの作品集には、400枚の写真が収録されています。

『旅と風景の写真講座』では、
一枚の作例につき、100円で計算しています。

この作品集では、400枚の写真が収録されているので、
40,000円ということになりそうですが、
これらには、講座のように、個々の詳細な解説をしていませんし、
より、多くの方に見て頂きたい、ということで、
定価を、20,000円(1枚50円x400枚)としました。

 


『福岡将之写真集・ネパール ヒマラヤ ジョムソン街道』

(写真400枚、ダウンロード版 全部で約450MB)

20,000円

 

お申し込みはこちらをクリックしてください。

http://form.os7.biz/f/90c4645a/

※私のインターネット写真講座を受講されている方は、
割引価格12,000円でのご提供になります。
受講生の方は、こちらからお申し込みください。
http://form.os7.biz/f/a6181f44/

※Paypalでのクレジットカード決済もできますし、
銀行振込で大丈夫です。

ただ、年末で銀行振込が年内に出来なくなってしまいますので、
お正月休みに写真をじっくり見て頂くには、
お早めにお申し込みいただけるといいかと思います。

※収録されている写真の著作権は、全て、福岡将之に帰属します。
ダウンロードされた写真は、個人でお楽しみください。
無断で、転載したり、加工したり、ネットで配信したりするのは、
ご遠慮ください。