column「稲と雷と紙垂」

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神社に行くと、注連縄や玉串、御幣などに、
階段状にギザギザに切られた
白い紙が垂らされているのを目にします。
この白い紙は、紙垂(しで)と呼ばれるもので、
稲妻の光を表しています。

神社のお社や門にかけられている
しめ縄から紙垂が下がっているのは
天の雲から稲妻が落ちている様子を
表すそうです。

稲妻はピカッと光ってジグザグに地上に降りてくる光の筋のことで、
雷(かみなり)は「神鳴り」、つまり、ドーンゴロゴロ…という音のことだそうです。

雷が多いとき,稲の生育に都合がよい気象条件
(降水量や日照が多い,気温が高いなど)になることが多く,
昔の人は,雷が多い年は豊作になることを
経験的に知っていたようです。

そういうことで
昔の人は雷は稲を妊娠させる力があると考えていました。
当初は『稲夫(いなつま)』と呼ばれていたものが,
江戸時代に『稲妻』と変わって書かれるようになったということです。
昔の言葉では、「つま」は、
夫婦や恋人が、互いに相手を呼ぶ言葉で、
夫でも妻でも、どちらにも使われたそうです。

神道では五穀豊穣、特に米の豊作が祈願されます。
米を豊作にしてくれる稲妻を神聖なものとして祀っている、
ということでしょう。