日本人ほど、花を愛でる国民は世界的にも珍しいそうです。
明治時代に日本に訪れた外国人が書いた旅行記でも、
いろんな方が驚きと賞賛の言葉を残しています。
西洋では、花を飾って楽しむ、というのは、
上流階級の人がやることだったそうですが、
日本では、人力車の人夫までもが、
野に咲く花を積んで、人力車を飾って、
お客をもてなして、驚いたとか、
江戸の下町を歩くと、
民家の前が、植木鉢に植えられた花々で、
道があふれていた
ということが書かれています。
日本では、室町時代に、生け花の文化が花開きました。
でも、日本文化について遡って行くと、
縄文時代にまで戻らないといけません。
茶の湯や華道など、いわゆる日本的な文化は、
室町時代にパッと出て来たわけではなく、
古事記に書かれている時代からの風習が脈々と受け継がれて、
室町時代に花開いたというわけです。
生け花の起源は、
「立て花」という
神仏に捧げる花でした。
花を立てると、そこへ神が降りてくる、という
信仰の風習が、日本には古くからありました。
このように、日本人と花は、昔から密接に関わってきました。
写真を始められた方の多くが、
最初にカメラを向けてみようと思うのが花だということも
日本人ならではなのかもしれませんね。
私の、初心者向けの写真講座も
花を撮ることで、写真の基本を身につけていただくものです。
日本人の私たちにとっては、
一番取り組みやすいテーマだからです。