(宮崎県 高千穂 秋元神社)
人は病気になると横たわります。
生物は死んだら、分解して、
分子レベルに分解されて、粒子に地面に戻ります。
つまり、水平の方向への広がりです。
重力に従えば、水平に横になるのは、
エネルギーを必要としません。
それに対して、垂直に立つ、ということは、
エネルギーを要するものです。
健康でなければ、立っていられないですよね。
物理学の法則で、エントロピー増大の法則というのがあります。
難しい計算式がありますが、
エントロピーというのは、概念だけを抽出すると、
「乱雑さ」です。
かなり大雑把にいうと
自然界のものは、何もしないと、乱雑さが増していく、
ということです。
それに対抗するエネルギーが加わらないと、
崩れて行く一方です。
生物の体を構成している分子が、
入れ替わり立ち代わり、
規則正しい秩序を保って機能し、
重力に反して立つのには
エネルギーが必要なのです。
そのエネルギーの供給が無くなった時点で、
体は崩壊していくのです。
そのエネルギーが、いわゆる「気」です。
日本では、昔から樹木に対して、
神性を見出してきました。
下へ向かおうとする重力に反して、
垂直方向に天に向かって伸びて行く植物に、
昔の人は、命の力を感じたのでしょう。