世界で一番歴史が長い国

私達が学校の歴史の授業では教えられてこなかったことですが、
日本って世界一歴史が長い国なんです。

世界史の年表を見てみましょう。
世界のいろいろな地域で、国が生まれ、
栄えて、滅びるということを、
繰り返してきています。

(Googleで「世界史年表」と画像を検索すると、
ご覧いただけます。)

中国4000年、ともいいますが、
中国は王朝がころころ変わっていて、
今の中華人民共和国ができてからですから、
国としては若いですよね。
もちろん中国大陸は古いでしょうけど。

そんな中、日本だけが、政治を司る人は変わっても、天皇を中心とした国は、
BC660年に国が出来てから、変わっていない、ということが分かります。
BC660年というのは、神話の世界だから、ウソだと言ったとしても
古墳がある時代までは確実に遡れますので、
それでも、圧倒的に古い国だということになります。

日本が世界一、古い国だということは、
ギネスブックにも載っているそうです。
ちなみに、世界で日本の次に2番目に古い国は、デンマーク、
その次はイギリスだそうです。

世界史年表を見れば分かることですが、
こんなことって、教えてもらえませんでしたよね。
なんででしょうね。

このことだけでも、
凄い国なんだと思います。

日本っていいな

写真を撮る上で、一番大切なのは、
何に興味を持って、被写体を見つけるか、
そもそも、カメラを向けるかどうかは、
自分が興味があるものにしかカメラを向けませんので、
いろいろなフックを頭の中に作るには、
写真以外の興味や知識も必要になります。

私は、価値観を広げ、五感の感度を高め、
様々な経験を積むために、外国によく出かけます。

外国に出かけると、外から日本を眺めるきっかけになります。

最近になって、やっぱり日本って良い国だなあと
実感しています。

日本の素晴らしさというのは、
外から見ることで感じます。

この日本に生まれることができたということだけでも
宝くじに当たったようなものだと思います。

この日本に生まれ育った一人の写真家として、
どのように世の中に作品をつくり出していくのか、
いつも自問自答を繰り返しています。

同時に、
日本のこと、世界のことを、
いろいろな方面から見ていきたいと思い、
日本のことを知れば知るほど、
その凄さが分かってきました。

そうやって、知ることになった様々な興味深い事がらを
次回からいろいろ書いてみたいとおもいます。

私が、いろいろなところで見聞きしたものや、
本で読んだことで、
知る事ができた面白いことを、
ちょっと範囲を広げて
記していきたいと思います。

直接的に写真に関係ないことが出てくると思いますが、
私の作品制作のアイデアの源泉のような事柄についても
書いてみようと思います。

「愛」の反対は「無関心」

写真においての、価値観や興味を広げるには、
まず、「こんなものでも作品に成りうるのだ」
という意識改革を体験することです。

その為には、世の中に無尽蔵にあふれている写真や美術を、
出来る限り頭の引き出しに入れていくように、
見てストックしていくことです。

そうしておくと、あるシーンを見つけたときに、
どうやったら、それを作品にすることができるか、ということが、
一瞬で判断できるのです。

もうひとつ、価値観を倍にして、世界を倍にする、単純な方法は、
一つのモノを、一つの側面からだけではなく、
反対側の側面にも目を向けてみることです。

世界は、あなたが認識している姿をしています。
でも、あなたが物事を1つの側面からしか見ていないとしたら、
とてももったいないことです。

モノに光が片方から当たったら、もう反対側は必ず影になります。
でも光源の位置を変えると、そのモノの反対側が照らされて、
今までは明るく見えていた部分は影になります。

それと同じで、
普段、光を当てられていないものに
注目をしてみると、新しい世界が見えてきます。

例えば、誰が見てもきれいな花を撮るよりも、
道ばたに捨てられたゴミを美しく撮った方が、
見る人は驚きます。

なぜなら、そのモノにたいしてみんなが持っているイメージと、
作品とのイメージのギャップが大きいからです。
そして、そのほうが、実際、シャッターを切ってみたときの、
感動が大きいのです。

普通は、スポットライトのあたることの無い、
価値のないと思われているものを、
丁寧に撮ってあげることで、
そのものに新しい価値を与えることができるのです。

価値観を倍すると、世界の大きさが倍になります。

そして、

モノを見るということは、相手を意識してあげることに他なりません。

関心を持って見てあげることが、
愛情をもって被写体に接することになります。

どこかで読んだのですが、
「愛」の反対は「憎悪」ではなく
「無関心」なのだそうです。

さあ、カメラを持って、
世界をいろんな視点から見つめ直してみましょう。

鎮守の森と潜在自然植生

「潜在自然植生」という言葉はご存知でしょうか?

『潜在自然植生(せんざいしぜんしょくせい、potential natural vegetation)は、
植物生態学上の概念で、一切の人間の干渉を停止したと仮定したとき、
現状の立地気候が支持し得る植生のこと。(wikipediaより引用)』

私たちが暮らす日本の国土の森林は、
ほとんどが、人為的に伐採されたり、
植林されたりと、人間社会の影響を受けています。
これを代償植生というのですが、
私たちの生活圏にある森林植生は、
ほとんどが代償植生です。

潜在自然植生とは、概念的なものではありますが、
もともとその土地にどのような植物が生育していたか
ということです。

開発の進んだ日本において、もともとその土地に生えていたであろう
植生というのは、なかなか見ることができないのです。

全国各地にある神社の鎮守の森は、
古来より伐採を逃れ、保全されてきました。

都市部でも、孤立林として点在する鎮守の森は、
その土地の本来の植生の姿を想像するのに、
良い資料になるのだそうです。

旅に出よう

私は、よく外国に出かけます。
自分の「興味のアンテナ」を全開に、簡単にできる方法・・・

それが「旅」です。
しかも、海外に行くと、自分の好奇心の感度が高まります。

日常の風景を撮ろうとしても、
日常の中で日常のものは、目が慣れすぎていて、
あまり見えてきません。

「日常の風景」が「非日常」になる場所。

それが、私にとっては、外国なのです。
ですが、そんなに頻繁に、外国にばかり行くわけにもいきません。

自分が住む町でも、アンテナをぐいっと広げれば、
いろんな被写体が見えてくるに違いありません。

でも、

住んでいる見慣れた街の中で、写真を撮ろうと思うと、
思うように被写体が見つからないことがあります。
それは、自分にとって日常すぎるからです。

一緒にいた私の友人が、いいことを教えてくれました。

「外国人観光客が狙っているものを見るといいんだよ。
それが彼らの目線でみた日本の面白いところだから。」

たしかに、そうですね。

自分が外国に行って、外国の日常を撮っているときは、
地元の人は、「こんなものの何がおもしろいんだ?」
と思っているに違いないのです。

狭い価値観で世界を見るより、広い価値観で見た方が、
人生はより豊かで、楽しいものになるはずです。

それを簡単に実現させてくれるツールが、カメラなのだと、
私は思います。

自分にとっての世界の姿

いろいろな面白いな被写体を見つけるには、
自分の興味の幅、価値観の幅をぐんと広げる必要があります。

なぜなら、人間は自分が意識しているものしか見えないからです。

例えば、街を歩いていて、もし車が好きな人なら、
道路を走る車の車種が気になるでしょうが、
興味の無い人には、ただの車にしか見えません。
もし、ファッションが好きな人なら、
すれ違う人が着ている服が、細かく目に入ってくることでしょう。
でも、興味の無い人は、すれ違う人の服なんか見ていないものです。

目から入ってくる情報は膨大で、
とても脳では全てを処理することができません。
自分に必要な情報だけを取捨選択して認識しているのです。

ということは、

自分の目でしっかり見た世界が
自分にとっての世界の姿だ

ということです。

写真を撮るときは、
目の前の風景の中から、自分がおもしろいと思う場所を切り取り
さらに「こうあって欲しい」といった
自分の価値観や美意識といった、
撮影者の意図を反映させます。

風景写真を撮ることは、
「自分はこのように世界を見た」というメッセージを
ビジュアルで残し伝えることだと思います。